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戯れにー謙市
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ざれうたが主の独り言
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2017/11/05 16:14
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庭に出ると星ばかりだ
裏に回れば 
ああここにいたのか
月の光

水瓶を虫が走り回り
100円のライトが
終わりのない時間への
道標となる

朝、月は太陽に光を贈り
太陽は木漏れ日を
森に配る
ここにもお裾分けだ

ああぐるり回れば
祈も希も消える 

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中原中也・絶景42

2017/11/05 15:53
お道化うた
「シュバちゃんかベトちゃんか、
 そんなこと、いざ知らね、
 今宵星降る東京の夜、
 ビールのコップを傾けて、
 月の光を見てあれば、
 ベトちゃんもシュバちゃんも、はやとほに死に、
 はやとほに死んだことさへ、
 誰知らうことわりもない・・・・・・」

星空 月の光 石段
見上げ 吸込まれ 眠る
夢で踊り 笑い 狂う
籐椅子は軋み
列車は停止して保線係のお出ましだ
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2017/11/03 22:52
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祭日の昼間
空気は晴れわたり
人は空中を渡り、火を吹く
街は閑寂なパニック

祭日の昼間
晴れ渡る空気の中
かわうそはにんまり笑い
オピオイドはこっそりと食べられる

苦い処方箋は放り出され
ゆったりと国は街気分となり
誰彼となく平等が歩きまわる
ベーシックインカム

街は哀しみを失い
青空は狂気の海だ
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中原中也・絶景41

2017/11/03 21:43
閑寂
「なんにも訪ふことのない、
 私の心は閑寂だ。」

日は照り、草はゆれ
唄がゆりかごのように流れる
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2017/10/28 22:25
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台風は週末を告げ
特別な思いを消し去る
花は枯れ冬の予感が
猫を不安にする

叫ぶ女の未来は
年末への期待となり
虫は地下に潜み
進化を待つ

坦々とした毎日に
淡々と生きたいのだが
耽々とした不安が
視線をとばす

終わりなのだが
始まりでもあるのだ

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2017/10/19 14:04
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どんとせい
叫ぶ夜
街は
崩れる

どんとせい
燃える月
空洞は
跳ねる

どんとせい
消える朝
男は
転げる

絵の中の筆跡を追いつめる午後
選挙カーはガラクタとなる 
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2017/10/07 22:14
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気ままな怒りが
エレベーターホールに充満している
車椅子の男たちの
入浴日

信頼を探して
踊り場に希望だけの笑顔が漂う
希薄な空気に咳込む
観葉植物

レイジもトラストも
蚊帳の外で刺され放題のアウト
冬になれば消えて行く
道標

うさぎの毛皮にくるまって
なんとか生きてきた




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2017/10/01 21:47
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山並みをみていると
眠くなる
じっとじっとして
バイオリンの吐息を聴く

親爺やおばさんの再就職は
大変だ
声枯らして正義に土下座する
破夏

情報竜巻が撒き散らす
糞尿にまみれ
目鼻はチカチカハクッション
溜息ばかり

重い胃を引きずって
脳は食堂を探す

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2017/10/01 00:50
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裏切りつづける事で
うまれる真実
70年経てば歴史となり
教科書が真実となる

伐り倒された枇杷の陰から
風が吹いて
新芽が季節はずれの
歌をうたう

さて さて さて
捨てられた教本の頁が
パラパラパラパラ
捲り眼く

少しは愛について
語れるだろうか
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夏十夜

2017/08/30 21:51
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夏二夜

手紙を書いた。
「真由子ちゃんは、夏安居(げあんご)ちゅうでちゅか。
 早く、破夏(はげ)して、おちごとにもどっちゅて下さい」
看板が強風に飛ばされた。
「北南西東に表玄関、裏口なし、避暑最適。 とよたホーム」

 
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夏十夜

2017/08/30 21:32
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夏一夜

夢をみた。
風の中、神戸の街を歩いていると、チラシが飛んで来た。
「健康スピード予防歯科
  0歳児からの速め早めの予防歯科
  永久歯から虫歯への一線は越えさせません」
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戯れ詩20170821

2017/08/21 22:37
水を打つ
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暑い夏と冷たい夏の戦争
交互に降りそそぐキャノンボール
美容師が織りなすテーゼは
裸の偉大な王様

水を打っても打っても
バッタは逃げない
食いちらされた朝顔の葉は
石となる

路地に佇み打ち水を見ている
ひとつの幻となり
通って来た道筋に
煙のように消えていく

暑い夏と冷たい夏が争い
夏休みは終わる

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世迷言

2017/08/14 22:50
はかなの世しばしよしばし世の中は
時代などない
季節の中を
うろうろうろうろ

気づけば焼けた鉄塔の上
梯子などない
酔の勢いで
ぶらーんぶらーん

切った張った惚れた腫れた
背なに竜などない
空盆に
どろどろどろーん

最期の盃は
世の中ばかなのよ
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ポケットのないズボン

2017/08/10 19:08
ポケットに入れようとして
ライターが指からすべり落ちる
ポケットのないズボン

ああそうだ
なんども繰り返される
ポケットのないズボン

くわえた煙草が落ちて
風が水滴を運び
青空がくすむ

僕は佇む
すべり落ちた夢のつづきを
どこで見るのだろうか

ポケットは白い糸で
縫い閉じられている

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砂利

2017/08/08 14:42
佇むのもなんだし
どうしようもない毎日が
ただ平均台の上を歩いて行く

通過する電車に
見捨てられた町が映し出され
ただじっと見つめつづける

宝くじに胸ふくらませ
一週間後には足元に砕け散り
夢の小石となる

ジャリジャリと歩けば
太陽は真上から照り
それなりに希望の照り返しはキツイ

そうだ傘をもてばいい
小石を砕き木を植えるのもいい
その下で座っているのもいい

明日は見えないように
飛び越していくから
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戯れ詩20170802

2017/08/02 16:18
かかし
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山道でペンキを持つ小僧に会う
町まで案内するそうな
茶色の足元が赤い→となる
影が嗤う

小僧の頭の上をカラスが跳ね
イノシシが道を拓く
賑わしい道中に力も湧く
枯れ枝がほくそ笑む

あれが町です 疾走するイノシシに乗った小僧が
赤いペンキをぶちまけ カラスが懐から財布をくわえ飛び去る
町では遅い到着に仲間がイライラしている
有利誤認

二本足のかかしは
信用ならぬ

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中原中也・絶景40

2017/08/02 15:36
頑是ない歌
「思ふけれどもそれもそれ
 十二の冬のあの夕べ
 港の空に鳴り響いた
 汽笛の湯気や今いづこ」

じっと澄ませば
ボクはここにいるよ
いつでも汽笛の中で風の中で
じっと待っている
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戯れ詩20170729

2017/07/29 09:17
花火
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釣り人は 空に竿をむける
寝苦しい夜がつづく
夢はたべられつづけ
カラカラ カラカラ揺れる

釣り人が 垂らす糸は空へ
景色は気色ばみ
虹が警笛を鳴らしつづけ
チカチカ チカチカ刻む

浮子にあたりだ
太陽が跳ね上がる
リールがバックラッシュする
カラカラ カラカラゆれる

夜、打上花火の
音だけがきこえる

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中原中也・絶景39

2017/07/29 08:49
北の海
「海にゐるのは、
 あれは人魚ではないのです。
 海にゐるのは、
 あれは、浪ばかり。」

伝説や物語は すべて
空に映し出される
いえいえ、映写機はありません
風が空に吹きあげるのです
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戯れ詩20170728

2017/07/28 23:02
一線
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ぶらさがる女とぶらさがりたくなる女に
出逢いはないのか
男は存在しない
もう捨て去るのだ

グイッとグググイッと
ニヤニヤとニャチニャチと
ヘラヘラとフニャフニャと
笊の中にでもいろ

飛び越えるべきか退くべきか
考えているうちに
足元をすくわれる
一線は動き回る

ずっと上の雲のすき間から
鳥はみている
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中原中也・絶景38

2017/07/28 22:34
雲雀
「眠ってゐるのは、菜の花畑に
 菜の花畑に、眠ってゐるのは
 菜の花畑で風に吹かれて
 眠ってゐるのは赤ん坊だ?」

鳥はのぼる 雲をおって
雲は遠慮がちに鳥を称える
目は鳥瞰する
雲は鳥を待っている
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戯れ詩20170725

2017/07/25 14:24

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炸裂するア砲
炎上するバcar
下りようとする幕の下から
チョロット舌がのぞく

外はギンギラ熱波
内はがんがらクーラー
観衆は首かしげながら
踊り出す ゆっくりと

陽炎はゆらゆら
入道はもくもく
降る気もないのに
空はウィンクする

切り裂かれた幕内には
誰もいない
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中原中也・絶景37

2017/07/25 13:37
春と赤ン坊
「薄桃色の、風を切って
 走ってゆくのは菜の花畑や空の白雲
 ――赤ン坊を畑に置いて」

行き先のないバスに乗って
泣き叫ぶ声を胸に
立ちつくしている
ながれる時間が景色となり
きえてゆく

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戯れ詩20170720

2017/07/20 15:05
伝導
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あふれる光の中で
あっぷあっぷしている
茶色い世界に
おしつぶされそうだ

履き心地のいい靴に
ふわふわしている
眉間の八の字が
くっつきそうだ

配信された希望に
繋がる術はなく
銀行員のオレオレ注意が
エンエンとつづく

ただゆらゆらして
すがる藁も蜘蛛の糸もない

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中原中也・絶景36

2017/07/20 14:40
秋日狂乱
「ではあゝ、濃いシロップでも飲まう
 冷たくして、太いストローで飲まう
 とろとろと、脇見もしないで飲まう
 何にも、何にも、求めまい!・・・・・・」

旅立った燕はどうしているのだろう
旅を捨てた鴨たちが水辺に集う
想いは消え 風が吹いて
藁が一本転がって行く
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戯れ詩20170719

2017/07/19 14:53
タイブレーク
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失われた日々
沈黙の日々
白日の夢 嘘
地べたを風が這う

旅の六部だろうか
しゃれこうべの横に鉦がみえる
ちょうどこんな晩だった
ふるえる事実はある

今が 幾つ目のステージなのか
今が 最初で最後のステージなのか
ボクがみえる?
だれかがどこかで 囁く

光の影がふりそそぎ
鳥は決着の鳴き声をあげる 

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中原中也・絶景35

2017/07/19 14:12

「故郷の小川のへりに、
 半ばは枯れた草に立って
 見てゐるのは、−−僕?
 恰度立札ほどの高さに、
 骨はしらじらととんがってゐる。」

206個の骨が転がっている
305個の関節が叫ぶ
広い原だ。 青あおしている。
ガックと顎関節が鳴る
食事は終わりだ
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戯れ詩20170718

2017/07/18 22:49
反射する散歩
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幾艘もの小船が波に揺れている
手がとどきそうで おもちゃのようだ
人は様々な病をかかえ
声を低くしてゆく

坂道を夏の風が吹き抜ける
すべるように 自転車は走る
アスファルトの割れ目はひろがり
スローモーションのようにマグマが吹き出す

小川はささやくように流れる
昨日今日明日を つなぐようだ
蟻の群れが足元を黒くする
巣穴は様々な死骸を消化する

期待は裏切られつづけ
希望への妄想は肥大する


 
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中原中也・絶景34

2017/07/18 21:32
老いたる者をして
「反歌
 あゝ 吾等怯懦のために長き間、いとも長き間
 徒なることにかゝらひて、涕くことを忘れゐたりしよ、げに忘れゐたりしよ・・・・・・」

老いすぎたる者よ
日々泣き暮す者よ
自治も矜持もない
ガクガクと関節が軋む
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戯れ詩20170714

2017/07/14 15:34
カントリーロード
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落着く場所は決まったのだが
たどり着くまで 右往左往メイメイいっている
それでも骨になるまで
コツコツ行くしかない

ユウノウな法務大臣は死刑にポンし
メイセキな防衛大臣は自ミンボウ衛隊にカツし
飛ぶ鳥 フンまみれで
歴史に名を残す

名もなき人は汗にまみれ
自然への無力感に脱力 涙する
神への信仰も仏への帰依も
ない

帰りたい故郷への
筋道を求めている
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中原中也・絶景33

2017/07/14 15:00
冬の日の記憶
「毎日々々霜が降った。
 遠洋航海からはまだ帰れまい。

 その後母親がどうしてゐるか・・・・・・
 電報打った兄は、今日学校で叱られた。」

なにも描かれいない画帳のように
雪の原はシーンとしている
画帳も雪も 澄ませば
饒舌な伝令なのだが

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戯れ詩20170712

2017/07/12 21:05
きろ
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自分の収納場所を決めた
コンパクトだ
暑いので じたばたしている
風がほしい

そろりとエンドマークが観えているのに
コマは次々とかわる
引き継がれることなく
・・・・となる

ここが分かれ目なのか
帰り道なのか
どうでもいい
暑さ!

・・・・・・・・と
自分が消えても・・とつづく
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中原中也・絶景32

2017/07/12 20:41
夏の夜
「疲れた胸の裡を 花辧が通る
 ときどき銅鑼が著物に触れて。
 靄はきれいだけれども、暑い!」

夏は万華鏡のように飛び散る
どうでもいい孤独や不安を
かついで 汗が吹き出す
恥をさらすのが一番だ
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戯れ詩20170710

2017/07/10 17:36
飛ぶ
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ヨツスジトラカミキリはアシナガバチに化ける
刺さない 毒はない でも羽もないのに飛ぶ
おどかしては ケラケラ笑う
生きる道標なのだ

わからんよ わかるかよ
それぞれ おのおの
うるさいな オウムの会議
まわる盥は止まらない

ストリートカーはイビリ屋
ザルの中で法規は踊る
ホッホッホ イッヒッヒ
カケイだったらなとモリトモは想う

騎馬戦の馬から飛ぶ汗は
夏空にあがり騎士を濡らす
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中原中也・絶景31

2017/07/10 16:59

「大きい猫が頸ふりむけてぶきっちょに
 一つの鈴をころばしてゐる、
 一つの鈴を、ころばして見てゐる。」

見上げると 雲がながれる
憶測ははずれ
それが面白くなる
水辺にも行ってみたいと
ちょっと 思う
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中原中也・絶景30

2017/07/05 23:56

「ポケットに入れたが氣にかかる、月は嚢荷を食い過ぎてゐる
 灌木がその個性を砥いでゐる
 姉妹は眠った、母親は紅殻色の格子を締めた!」

道端に落ちていたのは
銀貨でもメダルでもなく
月だった
拾い上げて胸ポケットに入れると
かなしい鼓動がした

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戯れ詩20170705

2017/07/05 23:31
漂流するもの
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台風は振り向かずに駆け抜ける
残された雲たちは右往左往する
繋ぐ言葉も紡ぐ言葉も
見えない

はぐれる雲に余裕はない
雲は余裕のかたまりなのに
ただただ、集合と分散を
繰り返す

わたしも見ている
太陽、星、月 おなじ空を
あなたも見ている
違う眼差しで

いつも二人のドリフターが
うちあげられる


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戯れ詩20170626

2017/06/26 16:00
深草
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世界中のはげ頭が罵声を浴び
世界中の中学生が欲望となり
政治家や教育者が
ずんずん行進する

アニサキスは海から陸にあがり
ヒアリは新たな戦場に燃える
古代史を語れるのは
人だけではないのだ

ふたつに折れた婆さんが蹴ったボールは
優勝の歓声を呼び
斜視の少年のちら見は
希望のキタサンブラックとなる

深い草からあまがえるが飛び出し
キョトンとしている
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中原中也・絶景29

2017/06/26 15:19
早春の風
「   青き女の顎かと
  岡に梢のとげとげし
 今日一日また金の風・・・・・・」

あぎとをつきだしたおみなに
フェルメールは口づける
一瞬、風が止み
世界は沈黙するのだ
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戯れ詩20170625

2017/06/25 15:53
雨 雨 あめ
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昔 雨はちょっとしょっぱかった
今日の雨は泥流のように
車の足をすくい
炭酸水の味がする

かんと静かな選挙ばかりだ
昔 がんがん鳴り響く声に
人は狂い怒鳴り 
布団をかぶったものだ

見たくない顔と見られない顔が
画面に映る
忖度さんと海老蔵
不遜な面と悲しすぎる顔

煙草を吸いながら あめを舐める
龍角散のかなしい味がする

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中原中也・絶景28

2017/06/25 15:01
夜更の雨
「(雨は 今宵も 昔 ながらに、
    昔 ながらの 唄を うたってる。)
 酒場の 軒燈の 腐った 眼玉よ、
    遐くの 方では 舎密も 鳴ってる。」

疾走する車は雨を降らせ
目玉をそだてる
化学はギラギラ脅しをかけ
辞書を喰いちぎる
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戯れ詩20170622

2017/06/22 21:12
かなしい予感
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写真集をいくらめくっても
彼女の裸身はみえず
欲望は沈む
ゲキチンだ

札束をパラパラめくれば
白肌が98枚ひかる
手妻使いの
老いた稲妻

守り石がキラリと光り
富くじがユラユラ
戸締り用心、火の用心
心のドアに鍵かけて

新聞をめくれば裏目裏目の
かなしい予感

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中原中也・絶景27

2017/06/22 20:41
含羞
「あܠ! 過ぎし日の 仄燃えあざやぐをりをりは
 わが心 なにゆゑに なにゆゑにかくは羞ぢらふ・・・・・・」

梢をわたる風の音は
ふかい溜息
鉄階段に響く靴音は
悲しい予感

噫、憶測だけの日々
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戯れ詩20170619

2017/06/19 22:21
スピーカー
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水平線のさきは滝となり
昇る竜は雲となる
唇が微動し
頬袋はゆらゆら拡声する

地平線のさきは断崖となり
とびこむ馬は河となる
鼻腔が炎症し
鼻孔はふんふん反響する

立たされ坊主の反省文に
天気予報士は雲をつかめず
クライマーはボルダーを呪う
日日是好日なり

入れ忘れたスピーカーの
スイッチを手探る



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中原中也・絶景26

2017/06/19 09:11
憔悴
「あゝ 空の歌、海の歌、
 僕は美の、核心を知ってゐるとおもふのですが
 それにしても辛いことです、怠惰を遁れるすべがない!」

ゆうぐれ 青い汗
辿りつけない なつかしさ
逃れられない もどかしさ
じっと 眼をつむる

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中原中也・絶景25

2017/06/16 21:11
羊の歌
「これやこの、慣れしばかりに耐へもする
 さびしさこそはせつなけれ、みづからは
 それともしらず、ことやうに、たまさかに
 ながる涙は、人恋ふる涙のそれにもはやあらず・・・・・・」

日は昇り
飯を食う
日は沈み
眠りにつく
ふと、涙があふれる
わけもなく
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戯れ詩20160616

2017/06/16 20:46
連続しない時間
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顔にLEDをぶらぶらさせて
忖度さんが行く
会合では発言するな
報道に自由はない

安全安心大きく放射能を吸い込んで
プラトニュウムのバケツリレーは続く
東芝日立の旗を乗せ
くずれた馬は自己責任

京都も東京も気ぜわしい
軽井沢でのんびりと
次の年号は安晋
憲法改正大統領制

行き過ぎるクロノスに
カイロスが舌を出す
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20170418

2017/04/19 05:58
さよなら妙ちゃん
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北国の桜はまだ、咲かない
風だけが吹きぬける

砂利を足でけって
十円玉と五十円玉をみつける

やわらかな日差しの中で
笑顔だけが交差する

さよなら
グッバイ

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戯れ歌20170402

2017/04/02 22:29
時折、悲しいと
心でつぶやけば
春の匂いが黄色くゆれる
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戯れ詩20170402

2017/04/02 22:19
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もくもく

歌は悲しい玩具
詩は切ない手毬唄
クルクル回せば
くるくる明日?

うなづく人の手を握り
さよならの手を振る
ユラユラ揺れれば
ゆらゆら夢の中

70年前の事
5年前の事
昨日の事
全ては白紙の日記帳

未来はもくもく
ケムの中
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